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□ 小泉マジックの呪文を解く組織戦を!

◆小泉マジックのターゲットは、都市部の無党派層

◆小泉マジックのすり替えを見抜く有権者の目を

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小泉マジックの呪文を解く組織戦を!
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◆小泉マジックのターゲットは、都市部の無党派層

熊    公示から三日、街頭などを見ていると、有権者がだいぶ落ち着いてきて
「じっくり話を聞いてみよう」という雰囲気になりつつあるようだが。

【公示日/総理の絶叫を聞いていた主婦は、「なんだか小泉さんに洗脳されそう。で
も、ほかの人の話も聞いて判断しないと。郵政より身近な問題もありますから」と】

八    この土日で、小泉マジックの流れを転換できるか、ここが勝負だな。公示
直前の世論調査では、比例区の投票先で自民党が盛り返し(24→29%)、民主党は
いったん16%に上昇したのが14%に下落した。町村部では自民22、民主19なのに対し
て、都市部(東京23区と政令指定都市)で自民33、民主11と大きく水をあけられてい
るのが特徴だ(朝日9/1)。要するに都市部の無党派を小泉マジックから覚醒させ
る、その転換ができるかだ。

30代地方議員   おととい、西日本の山間部に応援に行ったんです。山のなかに集
落が点在しているようなところで、行く先々で「つじ立ち」をやったんです。都会の
人はコンビニもあるし、銀行もそこら中にあるから「郵便局なんて減ったっていい」
と思っていますが、田舎はやはり、郵便局しか金融機関がないってところはたくさん
ありますから、小泉さんの民営化には反対というのはスッキリ入るんです。
意外だったのは、サラリーマン増税の話です。都議選の調子でつい、サラリーマン増
税の話(昼食500円のサラリーマンに一日800円の増税)をしたら、農家のおばあちゃ
んが出て来て言うんです。今年の夏は息子が帰ってこなかったって。ボーナスが減っ
てしまったからだそうです。だからサラリーマン増税の話に反応したんですね。「サ
ラリーマンなんていないところで、サラリーマン増税の話をしても…」と思ったんで
すが、考えて見れば息子や娘は都会でサラリーマン家庭ということですからね。自分
たちはなんとか食べていかれるが、息子や娘たちはこの先やっていけるのか、と心配
しているわけですよ。

昨日は、都内の応援に行きました。マニフェストの受け取りは、ほんとうにいいんで
す。候補者の演説もすごくいい。でも候補者に声をかけていく人が、圧倒的に少ない
んです。私の感覚だと、都議選並み。普通、国政選挙になると都議選よりも関心は高
いんですが、都議選並みなんです。ここはかなり厳しいな、というのが実感です。
それと応援演説で一番印象的だったのは、「岡田代表はまじめすぎると言われるが、
政治家がまじめで、どこが悪いんですか」とやると、ふっと足が止まって振り向く、
そういう流れができるんです。「政治家がまじめで、どこが悪いんですか。私たちは
まじめに政策を出しています」「みなさんは総理大臣に、パフォーマンスの上手さを
期待しているんですか」というところで、ふっと止まるんです。

ご隠居   東京と政令指定都市で、どこまで「なんとか『前回並み』のラインがみ
える可能性がでてきた」というところへもっていけるか。そこへの転換が、この土日
でできるかどうか、大きな山場じゃの。マニフェスト選挙の力勝負で、これをやりき
る―都議選で勝ち上がってきた者たちが、ここに全力を尽くさねばならん。都議選の
時は「風」なんぞ何もない、むしろ「民主党は頼りない」と言われたところから、マ
ニフェストを訴えて35議席まで持ってきたわけじゃからな。

熊   「郵政以外は白紙委任でいいのか?」ということは、生活実感からマニフェ
ストをみようという層にはスーッと入っていく。ここは「郵政民営化は財政再建の入
り口のはず、その先はどうなっているのか」「郵政民営化で改革が進むというが、年
金改革とどう関連するのか」など、有権者からの検証が入るようになった。

八    絶叫総理に群がる聴衆と、「ここはどうなのか、聞きたい」という聴衆と
では街頭演説の光景も大きく違う。問題はその先だ。小泉劇場の観客を決め込む層
は、はっきりしている。「主婦層&子供を中心・シルバー層/具体的なことはわから
ないが、小泉総理のキャラクターを支持する層」と、郵政民営化の広告を請け負った
広告屋がターゲットとして分析してみせたという層だ。(「IQが低い」なんてオマ
ケもついてた!)ここはそう簡単には変わらない。

熊    もうひとつ、支持層として浮上してきたのが、ヒルズ系に象徴される新興
ビジネス層。規制緩和・民営化=新規ビジネスチャンスという小泉改革の「勝ち
組」、小泉・竹中・ホリエモンと並べると分かりやすいだろう。ここは別の決着戦が
必要だ。今回の選挙は、旧い既得権層を切って「改革支持」層に乗り換えるという自
民党党改革の賭けでもある。この問題は「小さな政府vs大きな政府」という20世紀型
の対立軸ではなく、「小さな政府・小さな公共」vs「小さな政府・大きな公共」とい
う21世紀型政府をめぐる対立軸での決着戦を準備する必要がある。

八   しかしこれは政権交代「後」の課題、本格的な二大政党へと脱皮するステー
ジでの話だから、ここもこの選挙戦で手をつける課題じゃない。つまり小泉マジック
の呪文を解き、流れを転換させる組織戦の直接のターゲットは、いわゆる都市部の無
党派のところでの「改革」期待層だ。

熊   これまではどちらかというと民主党に投票していたが、今回は「改革を止め
るな」という小泉さんに投票する、という層だな。無党派のなかでも、既存政党との
距離感をはっきり意識しているコア層というのは、マニフェストに注目している。つ
まり政党に対する不信や支持を、マニフェストで説明する文化が根づき始めている。
「政党が何を約束しているのか」「この点はどう説明しているのか」という注目が高
いから、03年総選挙、04年参院選に比べて演説に対する集中度もはるかに高い。

八   つまり都市部の無党派一般ではなくて、無党派層の周辺部分が一番、小泉マ
ジックに酔っているってことだ。ここで小泉マジックの呪文を解く転換点をどうつく
るか、これが折り返し点の勝負だ。

◆小泉マジックのすり替えを見抜く有権者の目を

30代地方議員  私は、そこは「責任」がキーワードだと思うんですよ。政官業の癒
着、税金の無駄遣い、私も含めて民主党はずいぶん追及していますよね。それはとて
も大切なことなんですが、時としてそれが「官僚バッシング」の枠に終わっているん
じゃないかって反省することがあるんです。あるいは都市部の税金が、自民党の族議
員と官僚、既得権勢力によって田舎で無駄遣いされているっていう批判は一面そのと
おりなんですが、さっきの田舎の郵便局の話じゃないけれど、私たちの社会を共通に
支える=パブリックのありようという視点はあるのかなって思うんですね。ですから
私は税金の無駄遣いを批判するときには意識して、「私たちの社会的な責任」も訴え
るようにしているんです。とりわけ財政再建や年金改革といった問題は、「自分がい
くらもらえるか」だけで考えたら、世代間対立にしかならないわけで、「次の世代・
未来に対する責任」を考えてもらわなければ、どうしようもありませんからね。

熊    それは言えるな。党首討論だったか、小泉が「一部の既得権を守るために
郵政民営化に反対するのか、私は一億二千万の利益のために民営化する! いいです
か、私は与党の総裁ですよ、既得権を壊すなんてことは、本当は野党の言うことで
しょ!」と得意満面になってまくしたてていた。本当にハラがたってむかついたぜ。
「あんたは政権のトップでしょうが。それが髪振り乱して『改革だぁ』ってのは、
ちょいとヘンでしょう。じゃあ今まで何をやってきたのか、まずそっからはっきりし
てくれよ」と言いたいね。つまりトップの責任ってやつが、キレイに抜けている。
フォロワーとしての責任の型を持っていないと、それにコロッと持っていかれる。

八   理由はどうあれ、四年間もトップをやっていて『党内の反対でできなかっ
た』というんじゃ、普通の会社ならとっくに潰れている。役員会議をまとめられない
経営者の事業計画に投資するオメデタイ株主はいない。与党内をまとめられなかった
リーダーとしての責任がキレイにすり抜けられて、有権者に新たな白紙委任を求める
話にすり替えられている。無責任を「信念」にすり換える、ここが小泉トリックの秘
密ってわけだ。

熊    だから有権者の責任、会社以上のレベルの責任の常識ということを問わな
ければ、「今までとは違う政治家だ」「決断力がある」ということに、キレイにすり
替わるわけだ。そういう感覚や心情と同居したままで、政官業の癒着=既得権批判を
していると、官僚バッシングの枠に終始することになる。これでは、支持基盤を小泉
マジックにさらわれる。官僚バッシングの延長でしか「政権交代」を訴えていなけれ
ば、「小泉のほうが岡田よりリーダーシップがある」と目くらましにあう。小泉劇場
はそれを狙っているし、今のところ、都市部の無党派の周辺部に対する効果はそれな
りにあるわけだ。

八    小泉マジックにさらわれる支持基盤を放置したまま、そこに「政権交代」
を接木していたのか、それを説得したり啓蒙したりして、マニフェスト・政策で信頼
関係をつくる活動がどこまでできているかってことが問われるわけだ。これはいよい
よマニフェストが「選挙の道具」ではなく、政党の紀律化と有権者の責任という新し
い政治文化を創造するステージにはいっていくってことだな。

30代地方議員   政策・マニフェストで人間関係をつくるというのは、一朝一夕で
できることではないので、投票日までにどうにかなる、という秘策(それこそマジッ
ク!)はないんですよね。ただ少なくとも訴えるほうの『構え』としては、『小泉劇
場であれ何であれ、これまで政治に興味がなかった人たちが興味を持つようになった
ことは、たいへんよいことだと思います。その興味を持続してもらい(政治不信にさ
せず)、もっと深めてもらうようにするのは、候補者・政党の責任です。私はその責
任を果たしていきます』ということだと思います。
小泉劇場に熱狂する有権者を「レベルが低い」と嘆くのは簡単ですが、それはやはり
政党側の責任放棄につながると戒めるべきだし、ファシズムだ、ポピュリズムだとい
うのも「正しい批判」だと思いますが、それと戦う一番の道は「有権者を最後まで信
じる」ことだと思います。だから小泉ファシズム批判をやっているヒマがあれば、有
権者にマニフェストを真剣に訴える、その姿で伝えていくと。それをやっていれば
「岡田代表は真面目すぎると批判されますが、政治家がまじめで、どこが悪いんです
か」に、ふっと振り向く感じになるんだと思います。

熊    大都市が厳しいのは確かだ。だからこそ浮き足立たず、マニフェスト=責
任のパフォーマンス、「有権者を最後まで信じる」姿勢を熱く真剣に貫くことだ。は
じめは「選挙の道具」でしかなかったマニフェストは、この二年間で着実に定着して
いる。マニフェスト=責任というマネジメントが蓄積していないほうが、間違いなく
崩壊していく。土日、タレントやらなにやらの「応援団」を繰り出してパフォーマン
ス競争にうつつを抜かすようなことをしていたら小泉マジックの思うつぼだ。

八    コアの有権者の関心は「改革に賛成か、反対か」じゃない。「どういう改
革(改革課題、指向性)なのか」「どういう優先順位なのか」というところへ移って
いる。これに説明責任を果たせる政党・候補者なのか、「改革の本丸ぅ〜」(郵政民
営化で年金もニート対策も解決します!?)と繰り返すだけの政党・候補者なのか。
「まだ決めていない」40%の有権者は、小泉劇場の騒ぎにも加わらずに、じっと見比
べている。マニフェスト選挙のマネジメントがなければ、迷走・場当たり・二枚舌が
露呈していく。

【武部幹事長が消費税アップを言及(民放TV)しながらすぐ撤回。マニフェストに
サラリーマン増税はしないとしながら、谷垣財務相は否定せず。結局、同党マニフェ
ストの「07年度をめどに消費税を含む税体系の抜本的改革を実現」の内容は意味不明
のまま。この点について自民党の林芳正政調副会長は31日の政策討論会で、9月に党
財政改革研究会の報告をまとめる方針を示した上で、「その前に選挙になったから
(公約に)予断を持って書かなかった」と説明。首相顔負けの「はぐらかし」で民主
党の追及をかわしていた。】

熊    マドンナ、カリスマ主婦、美人候補とワイドショーにもてはやされた候補
者擁立も、「無責任だからこそオモシロイ」ともてはやされすぎれば、「政治家がま
じめで、どこが悪いんですか」という問いかけが、かえって新鮮に聞こえてくる。小
泉マジックに踊らされた有権者が「小泉さんは決断力がある。岡田さんはまじめかも
しれないが、リーダーとして物足りない」と言ってきたら、そっとこうたずねよう。
「政治家がまじめで、どこが悪いんでしょうか? みなさんは政治家におもしろさを
求めているんじゃありませんよね。私たちはまじめにマニフェストをつくって、まじ
めにみなさんと約束しようとしています。だからみなさんも、政党のマニフェストを
しっかり見比べて、真剣に政権を選んでください」と。

八    目の前の、小泉マジックに踊らされている有権者に覚醒を促すとともに、
その背後にいる有権者、小泉劇場のから騒ぎに加わらずに、じっと見比べている40%
の有権者にしかと訴えよう。「改革の中身」を問おうとしているからこそ、マニフェ
ストを見極めようとしている視線は、これまでになく集中したものになっている。そ
こに向かって「問われているのは、『民営化』一般の是非ではありません。小泉さ
ん、竹中さん、そしてホリエモンの民営化の向こうに、新しい政府の役割・公共のあ
りかたは見えてきますか? 市場経済である以上、勝つ人がいれば、負ける人もいる
のは当然です。政府の役割は自力で勝てる人を応援することですか? そうではない
でしょう。失敗した人がまた挑戦できるように、努力している人が希望を失わずにす
むようにすることが、政府の役割だと私たちは考えます。だから、郵政民営化よりも
年金改革を、と言っているのです」と。

熊    小泉マジックの呪文を解くのは、有権者へのまじめな訴えだ。それに必死
になろう。そして40%の「まだ決めていない」有権者が、じっと見きわめようとして
いる視線に、マニフェストを掲げてまっすぐに向き合おう。

□◆□ お知らせ □◆□
 
講演会などでもお世話になっている「構想日本」では、政治家・政策データベースを
作成しています。ぜひご覧になってください。

〜〜JIメールニュースNo.214より抜粋〜〜
国会議員の日常活動、特に国会での活動は、有権者にとっては非常に見えにくいもの
ですが、だからと言って地元だけで活動している議員が「良い議員」とは言えませ
ん。国会議員の国会での活動を、選ぶ側(有権者)は知る努力をし、選ばれる側(議
員・候補者)も伝える努力が必要だと考えます。国会議員が政策や考えを十分説明
し、有権者が国会議員をよりよく理解できれば、日本の政治は必ず良くなります。こ
のデータベースは、有権者と国会議員をつなぐための最も重要で新しいメディアで
す。
アンケートに一度も答えない国会議員もいます。回答の内容だけでなく、アンケート
に答える、答えないも含めてその人の考えがこのサイトには表れています。是非とも
9月11日の投票日には、 http://db.kosonippon.org/ をご覧になってから投票をして
ください。


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石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
 「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333