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メルマガ♯がんばろう、日本!         №324(25.7.30)
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「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
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Index 
□民主主義のための闘争 民主主義との闘争 民主主義からの逃走
 ●持続可能な民主主義か、刹那的ポピュリズムか 
~日本政治・日本社会の分岐点
《字数の関係で、以下は略》
●民主主義のための闘争 民主主義との闘争 民主主義からの逃走
□STOP GENOCIDE in GAZA!
Do not stop talking about GAZA!
□総会のお知らせ
□映画「黒川の女たち」
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民主主義のための闘争 民主主義との闘争 民主主義からの逃走
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【持続可能な民主主義か、刹那的ポピュリズムか 
~日本政治・日本社会の分岐点】
参議院選挙では自民、公明が大幅に議席を減らし、衆議院に続いて参議院でも与党が過半数を割ることになった。少数派政権、新興政党の台頭や分極化など、不安定化の度合いを増す政治状況のなか、日本の政治や社会は大きな分岐点を迎えつつある。
永田町界隈は石破政権をめぐる政局にうつつを抜かしているが、これではますます民意から見捨てられるだけだ。7月23-24日に開催された全国知事会は、選挙で示された民意を次のように説いている。
「排他主義、排外主義を否定し、多文化共生社会を目指す我々47人の知事がこの場に集い、対話の中で日本の未来を拓くに相応しい舞台となった。
いま、混沌とした国内外の情勢の中、参議院選挙で示された民意を国はしっかり受け止めるべきである。国民は、単に物価高に対する不満があっただけではなく、国政が、その場しのぎの対症療法的な議論にとどまらず、将来に向けての長期ビジョンに基づいた真の政策論議を望んでいる」(全国知事会 青森宣言)。
全国知事会長の村井嘉浩・宮城県知事は会議後の記者会見で、消費減税や給付金交付に関する与野党の論争を例に、「右往左往していると国民の目には映ったと思う。場当たり的、その場しのぎの施策でごまかしている形に見えてしまったのではないか。そこは根本的に改めないと国民の支持は得られないという思いで厳しい書き方をした」と語った(朝日デジタル7/24)。
「政治を変えてほしい」という有権者の期待に政党、政治家はどう応えるのか。
「政党の支持基盤が流動化し、有権者の関心は短期的争点に集中しがちになる。環境問題や人口減少など中長期で取り組むべき課題が議論されず、ますます大きな課題として積み上がる悪循環に陥るのではないか。
分極化は民意の帰結として受け入れるしかない。大切なのは、与えられた条件下で政治家がいかに有権者の利益や「公共善」を生み出せるかだ。党利党略を乗り越え、国民のための政治をどう実現するかが政治家に求められている」(吉田徹・同志社大学教授 朝日7/25)。
また現在は、自由貿易や法の支配などの価値に支えられた国際秩序が大きく揺らぎ、その担い手と目されてきた先進諸国においても、民主政治の基礎となるべき政党政治システムが融解しつつある歴史的な転換期にある。戦前日本のポピュリズムは、戦間期(国際秩序の動揺期)に政党政治が「党利党略」と忌避され、政治不信・既成政党批判から「新体制」を望む「民意」が作られていった。その意味でも日本政治・日本社会は歴史的な分岐点にある。
「怖いのは、既存の政党が、参政党の主張に引きずられてしまうことです。今回の参院選でも、『日本人ファースト』に対抗するために、各党が『外国人問題』に触れざるをえなくなった。参政党が、自民党の保守勢力などに対し、議席以上の影響力をもつことで、政治全体がずるずると『参政党的なもの』に引きずられてしまう恐れがあります。その意味でも、民主主義にとって非常に危険な状態だと思います」(山崎望・中央大学教授 7/23朝日デジタル)。
 「私の観察では、穏健保守という固まりが崩れた時に、その国の民主主義がおかしくなります。穏健保守は色々な支持層を抱え、エリートもローワーミドルも票田にして、異なる利害を調整するものです。しかし、人々が排斥を主張する極右や急進右派の政党に引き寄せられることで、その票欲しさに穏健保守自体がそちらにすり寄り、イデオロギー化して多元的な政治を掘り崩す結果、国全体が変質してしまう。
――日本でも起こりえますか。
 とがった主張をする政党などが、ぎりぎり穏健保守にとどまっている自民党より右寄りの政策を打ち出し、支持を集めています。私は自民党がそうした人々の支持を得ようと、右側に引っ張られていく可能性はあると危惧しています。今はまさに分岐点だと思います」(遠藤乾・東京大学教授 7/16朝日デジタル)。
伊藤昌亮・成蹊大学教授は財務省解体デモについて「労働者として団結できず、ライフハックも器用に使いこなせない。言わば『中流貧民』の怒りの発露です。自己責任の下で自らを守れず、国に守ってもらうしかないと、大きな政府を求めるのでしょう」としつつ、「自分が助けられることばかり考えて相互性の感覚が薄れ、社会の収支決算をしないポピュリズムが広がっています」と憂える。
「むき出しの庶民感情を集約するだけなら、人口知能(AI)で済む。その言葉を翻訳する『世論の格上げ』が必要なのに、今の政治家はAI化しています」「ある意見の背後にどんな心情や境遇があって、そこを解決するにはどんな政策が必要かを考えるのが本来の政治家のはず。『財務省は税金を取らずに自分たちは助けろ』『外国人より自分たちに金をよこせ』といった声に、単純に応えてみせるだけの政党はあまりに無責任です」(毎日夕7/17)。
 「むき出しの庶民感情」を煽るような形で〝台風の目〟となった参政党。その最終演説会場での一コマを、東京新聞が次のように報じている(7/24)。
 参政党に抗議する人々に支持者から「どうせバイト」とあざ笑う声も聞かれるなか、一人の若い男性が足を止める。川口市在住で「外国人が多くて怖い」「良い外国人は住んでもいいけど、悪い人は困る」と。抗議していたAさんは必死に訴える。「怖い気持ちは誰にでもある。でも外国人や障害者、弱い立場の人はもっと怖いのでは」「犯罪を取り締まるのは、外国人とか日本人とか関係ないですよね」。
2人が話していると、周囲に20人ほどの参政党支持者らが集まってきた。誰ひとり、やじを飛ばしたり罵倒したりせず真剣に聞き入っていた。議論が一段落すると、Aさんは周囲の人たちに語りかけた。「皆さんと意見が違うのは分かる。だからといって、『バイト』とか言わないでください。皆さんも日本のためにと真面目に思って、ここに来たんですよね? それは私たちも同じです」。
最初に立ち止まった男性の「抗議してる人って『やばいヤツ』なのかなって思ってたけど、違う意見も分かって良かったです」という言葉に、周囲からは拍手が起きた。
 「むき出しの庶民感情」を煽り、不安や憎悪を党勢拡大に利用する―民主主義との闘争―に抗し、対話や相互性の感覚に根差して合意形成を積み重ねる―民主主義のための闘争―を!
(以下「日本再生」555号一面へ続く)
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STOP GENOCIDE in GAZA!  Do not stop talking about GAZA!
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●国連機関 “ガザ地区「飢きん」差し迫っている”支援呼びかけ | NHK | イスラエル・パレスチナ
●「ガザ地区イスラエルとハマスの戦闘が始まってからの死者 6万人超える保健当局発表 | NHK | イスラエル・パレスチナ
●【解説】ガザで積みあがる戦争犯罪の証拠、イスラエルの友好国はどうするのか BBC国際編集長 - BBCニュース
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●パレスチナのために日本からできること
Olive Journal | 市民がつくるパレスチナ情報サイト (studio.site)
●【植民地主義に抗い民衆と連帯するアクションリスト】
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第21回総会【会員限定】お知らせ
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第21回総会【会員限定】を下記のように開催します。
8月17日(日) 13時から17時
「がんばろう、日本!」国民協議会 市ヶ谷事務所
テーマ:都議選、参院選の教訓、経験の交流と、総括視点の共有
オンライン参加申し込みは下記より
第21回総会 - Google フォーム
申し込み締め切りは8月16日18時まで
8月16日18時以降、申し込みのあったアドレスにZOOMのURLをお送りします。
申し込みアドレスに誤記がある場合、送信エラーとなってしまうのでご注意ください。
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映画「黒川の女たち」
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80年前、国策の下に送り出された満蒙開拓団はソ連軍の侵攻に直面。関東軍にも見放され「集団自決」を余儀なくされる開拓団も出るなか、「皆が生きて帰るため」とソ連軍将校の性接待に差し出された女性たち。「なかったことにはできない」と、世代を超えて事実に向き合う人々。それはそれぞれの尊厳を回復する過程でもある。
映画『黒川の女たち』公式サイト
戦時下満州での性暴力、ソ連軍に差し出され犠牲になった当事者が語るドキュメンタリー 「黒川の女たち」松原文枝監督に聞く(映画.com) - Yahoo!ニュース
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石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp