多摩地区での勉強会
 11月28日、多摩地域における勉強会。

 ゲストスピーカーに成澤廣修・文京区議会議長をお招きして「議会改革」について講演&討議を行った。

マニフェスト大賞
 11月10日、地方議員の政策コンテスト「マニフェスト大賞2006」の授賞式が、毎日ホールで行われた。(主催:ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟)

 「グランプリ」「会派賞」「議会賞」「アイデア賞」「ホームページ賞」の各部門には、あらかじめそれぞれ5件がノミネートされ、当事者が全国から参加した。

 グランプリに選ばれたのは、岩手県議会の三会派(民主、自民、政和会)による「ローカル・パーティーマニフェストによる議会活性化」の取り組み。他に特別賞として、北海道福島町議会、四日市市議会が選ばれた(議会改革・議会活性化)。会派賞、議会賞なども含め、やはり「議会」「会派」といった単位での取り組み(かつ首都圏ではなく地方の取り組み)に「光るもの」があった。

 北川正恭氏は、予算執行権のない地方議会でマニフェストなど成立しないと散々言われてきたが、これだけの全国的な取り組みは「宝の山」だ、二元代表制を機能させるための議会改革・議会の活性化の糸口はできた、ここからさらに二歩も三歩も前へ! という趣旨の講評を述べた。

 「ローカルマニフェスト」には、陳腐化の懸念もあった。執行権がない、ということは「勝手なことが言える」ということでもあり、「自転車で走り回る」ことに替わる選挙で「目立つ」ためのツール、となりかねない。
その道を断つのは、議会の総意、会派の総意をまとめるという、討議―合意形成にかかわる領域が伴うか、だ。

 一人だけ選ばれる首長と違い、多数選ばれる議会は「異なる意見、利害を公益の観点からまとめあげる」機能を果たし「総意」となってはじめて「政策」となる。このプロセスをともなってこそ、二元代表制が「教科書」の話ではなく、生きた権力実態(住民主権、住民自治の権力実態)となる。会派マニフェスト、議会マニフェストの意義はここにある。

 その意味で、主要三会派がそろってマニフェストを提示した岩手県議会の取り組みは、グランプリに値するし、各議会改革が議会の総意として取り組まれている意義も大きい。

 マニフェスト大賞プロジェクトチームは、伊藤悠・都議、田中健・大田区議、関口太一・前世田谷区議という、いずれも「がんばろう」の会員が担い、資金集めをはじめ、ゼロからようやくここまでにこぎつけた。その労を大いにねぎらいたい。

 来年の統一地方選で、さらに地方議会改革―二元代表制と住民自治が深まるよう、各地での取り組みをさらに進めよう!

 マニフェスト大賞の詳細はhttp://www.local-manifesto.jp/manifestoaward/


環渤海地区の経済中心〜天津市政府・議会と環境協力で懇談
 11月8、9日の両日、人口1千万、中国直轄市の一つである天津市を、全国環境整備事業協同組合連合会の永澤良次副会長とともに訪問。
天津市人民代表大会常務委員会の王徳恵副主任(元開発企画・環境担当副市長)、天津市外商投資サービスセンターの張雲年主任をはじめ、天津市商務委員会、建設委員会、環境保護局の市幹部と懇談した。

 王副主任は、天津市が「中国北部の中心都市、環渤海地区の経済中心として期待されるとともに、エコロジカルな経済発展という高度な要求がある。日本の経験が参考になるので、実務レベルで交流の機会を持ちたい」と提案。懇談をつうじて、天津市内の周辺部開発における生活排水処理で、日本の豊富な経済社会システム上の教訓と、環境的・経済的最適技術を生かせることを確認。

 今後は、中国の新しい社会的農村建設と大都市周辺部の5〜10万人規模の都市建設に日本の都市・農村の社会的インフラ整備の正・反両面の教訓を「環境的経済的に持続可能な社会的システム」として根付かせ、日本の社会的構造改革の推進力にも転化する戦略が必要である。 

(写真は、王徳恵副主任との会談)


北朝鮮問題
 11月3日。来日中の上海国際問題研究所日本室長・呉寄南氏が来訪、元韓国統一部長官・康仁徳氏を交えて、北朝鮮問題の今後について意見交換。

呉氏から、中国の公式見解(北朝鮮に対しては、相当厳しくならざるをえない)を伺った後は、ざっくばらんな話。当然オフレコ。


ちば議員フォーラムinとみさと
 白井から二日後、10月24日には富里市において、ちば議員フォーラムを開催。
 主催者の窪田同人(富里市議)ほか、幸正・白井市議、布施・習志野市議、久野・我孫子市議でのパネルディスカッションと質疑。
 質疑では、マニフェストを誰が、どう検証するのかなど、中身の濃い応答が繰り広げられた。
 同じメンバーによるパネルディスカッションを、「持ち回り」で開催してきたわけであるが、各地域の有権者の構造、議員・支持者のコミュニケーションのつくりかた、議会改革や自治発展の課題など、いろいろなものが見えてきている。

 複数の市議の討議の構造を見ることで、有権者にも自分のところの市議会の課題や議員との関係のとりかたについて、新たな視点から気づくことがあるし、議員のほうも通常の活動とは違う視点から、改めて気づくことも少なくない。

 11月には習志野で開催。同人市議のみなさんが、一連の「巡業」から得たものを、着実にそれぞれの持ち場でさらに生かしていただけるよう期待したい。


ちば議員フォーラムin白井
 10月22日、千葉県白井市の白井文化会館中ホールにて、「ちば地方議員フォーラムin 白井」(副題:ローカル・マニフェストが地方行政を変える!地方選挙を政策選挙へ)を開催。ちば地方議員フォーラムは、同人である千葉県の地方議員グループ。
 第二回となる本フォーラムでは、主に二つの目的を持って、白井市議・幸正同人と白井市議・江田同人によるローカル・マニフェストについての対談と、地域満足度アンケートの集計結果に基づく、地域についてのタウンミーティングという二部構成で企画した。ただし、第一部は江田同人の体調不良により、急遽ちば地方議員フォーラムの同人議員による議会改革とローカル・マニフェストについてのパネルディスカッションへと変更。コーディネータは幸正同人、パネラーは、布施同人(習志野市議)、久野同人(我孫子市議)、窪田同人(富里市議)。

 本フォーラムの目的の一つは「より多くの有権者に政治に対しての正しい判断力を身につけてもらう」という点である。これは、現在のイメージ中心の選挙、ポピュリズムから脱却し、「市民のために何ができるか、何をしようとしているか」という、その政治家の理念や政策で選ばれる選挙への転換を目指すものであり、その転換のカギとなる一つが、マニフェストであると考える。本フォーラムでは、議会の現状と議会改革について、また、従来の公約とマニフェストの違い、ローカル・マニフェストの意義について議論した。

 もう一つは、「投票以外での政治参加を啓発する」という点である。本フォーラムでは、「投票以外にこういった簡単なことでも政治に参加できる」という政治参加への実感とその意義を理解して頂くため、当日に地域満足度アンケートを実施し、性別や年齢、職業などの属性ごとに即時結果を集計、第二部のタウンミーティングで活用した。


韓国元統一相 康仁徳氏
 10月23日、韓国元統一相、康仁徳氏のお話を伺う(インタビュー記事は「日本再生」330号 11/1)。
 長年にわたり北朝鮮との交渉担当者を務め、また北朝鮮の情報分析に携わってきた康氏のお話は、北朝鮮の核・ミサイル問題の「やっかいさ」を改めて痛感させる。

 先軍政治とは、単に「軍事優先」という程度のものではなく、国民生活すべてが軍隊化される、ということであり、したがって「核兵器」は交渉のカードではなく、保有そのものが国家目標である、ということになるから、外交交渉によって放棄させる、ということはほぼ不可能だ、ということになる。
 現実に、それを目指した六カ国協議は、北朝鮮に時間稼ぎの口実を与えただけという結果になった。

 とりうるシナリオは、相当シビアなものにならざるをえない。
 いまだに当事者意識の薄い日本には、これこそが泰平の眠りをさます「黒船」になるのかも・・・。


第11回 埼玉・戸田代表を囲む会
10月12日、第11回埼玉・戸田代表を囲む会を開催。
ゲストスピーカーは、中野和信・蓮田市長と、成澤廣修・文京区議会議長。
県内の地方議員や予定候補、市民など約40名が参加、予定時間をオーバーするほどの意見、質問が出された。

中野市長は、市職員の出身。公務員として大多数の市民のために働くことと、市長として(大多数ではなく)過半数を超える程度でも、よりよい選択をするために決断することとの違いを実感したこと、そうした「決断」力を、「がんばろう、日本!」や戸田代表に接するなかで蓄積したと述べた。

成澤議長は、議会改革について、現状の地方議会に対する不信の延長から「改革」を提起する場合と(要するに「削る」話だけになる)、自治をホンモノにする議会活性化のための改革とでは、問題設定も取り組みの方向性も大きく違ってくると提起。議会と首長が自治を競い合って二元代表制を機能させるための議会改革のポイントを、具体的に提起した。

こうした問題設定は、「囲む会」後に行われた越谷市議会保守系三会派合同での行政調査においても、実践的にさらに深められることとなった。(白川同人の報告)


07年統一地方選にむけて
四回大会では、07年統一地方選にむけてローカルマニフェストに取り組むこと、その重要な柱として「議会改革」があることが確認された。これを受けて、各地で同人の取り組みが行われている。

【地方主権を語る集い part2】
 川崎市議の堀添同人が主催する「集い」。同じテーマで昨年5月28日に開催したのに続くpart2として開催。part1では、なぜ地方分権・地方主権が必要なのか、そしてローカルマニフェストの意義について、松沢・神奈川県知事、阿部・川崎市議、樋高・衆院議員とパネルディスカッションを行ったが、今回は松沢知事と「ローカルマニフェストと地方議会改革」について対談を行った。
 ローカルマニフェストについて松沢知事は、地方分権が進めば必然的に自治体の競争が起こる。行革は必要だが、切り詰める話ばかりでなく、どういう自治体を創るのか、経営構想、マネジメントが問われる。選択と集中。そのためにもローカルマニフェストが重要になる。ローカルマニフェストは政策の情報公開であるとともに、検証・評価するというサイクルが重要、と提起。
 堀添同人からは、国が地方をコントロールしている時代には、よくも悪くも「誰がやっても同じ」と言えたが、分権が進めばそうはいかない。だめなところは淘汰される。誰を首長に選ぶか、誰を議員に選ぶか。そのために選挙のあり方自体が変わらなければならない。ローカルマニフェストはその重要な道具。

 続いて議会改革について、堀添同人から提起。地方議会について、議員はまだ見えるが議会が見えないとよく言われる。議会の存在意義が市民に見えないと、ゼロにすることが改革だと思われる。
 首長も議員も直接、有権者に選ばれる二元代表制の下で、地方分権が進み首長の権限が大きくなっていけばいくほど、議会は何をやるのかが問われる。
 議会の強化ということでは、二点考えられる。ひとつは「総意の形成」。首長と違って、議会はその総意によってはじめて二元代表の一方となりうる。会派の合意を形成し、議会の多数の賛同を得て、条例制定権は機能する。その意味でも、ローカルマニフェストの場合には、会派マニフェストを追求すべきであろう。
 二点目は議会における住民参加。参加型の首長はますます増えており、例えば執行部提案の際に「これは千人の市民にヒアリングして意見集約したものです」と言われた場合、議会がそれに反対する根拠はなかなか難しいものになる。公聴会、参考人など現行法制下でも、議会が独自に住民の参加を求め、意見集約を図ることは可能で、議会としての住民参加をはかることが、議会の強化につながるのでは。
 これを受けて松沢知事からは、地方主権の推進のためには、議会の強化は不可欠、アメリカでは傍聴者にも発言の機会を設けるところもある。議会は議員のためではなく市民のためにある、ということに気づけば、市民の関心の高い議案については平日の夜に開催するというようなことも、あってもいいと。

 議会の強化とはすなわち、首長と議会が互いにパブリック度を高めあうことにほかならない。ローカルマニフェストはまさにその媒介である、ということが対談の中で鮮明にされた。
 松沢知事は県議会との関係では、いろいろとご苦労も多いと拝察するが、「議会の強化」という提起に対して「まったくそのとおり」と即応されたのは、さすがという感じ。自身のローカルマニフェストの検証も積極的に公開して、マニフェストサイクルを実践的に推進しているからこそ、だろうと思う。

 シンポジウム終了後には懇親会。地元のみならず、川崎市の水源である山北町(7月に当選した町長)や津久井湖の環境保全に取り組んでいるグループなど、多彩な参加者が歓談。

【ちば議員フォーラムinあびこ】
9月3日、できたばかりの我孫子南近隣センターで、ちば議員フォーラムinあびこを開催。9月から11月まで、各地の持ち回りで開催するシリーズの第一弾として、今回は我孫子市議の久野同人が主催。
前半は自治体議員によるパネルディスカッション、後半は全員によるグループ討論という形式。

前半は久野同人の司会で、窪田同人(富里市議)、幸正同人(白井市議)、布施同人(習志野市議)によるディスカッション。「市民にどのように議会報告をしているか(情報発信活動)」「議会改革にどう取り組んでいるか(いくか)」について、それぞれから報告と問題提起。さすが、それぞれ議会報告やニュースを定期的にポスティング・プラス・駅頭配布を継続的に行っている。
選挙の時に駅頭に立つ人はいくらでもいるが、選挙のない時にも駅頭に立ち、きちんと議会報告をする地方議員は、残念ながらまだ多くはない。
駅頭に立つ久野同人の姿を見て、この集まりに参加したという人は「一生懸命やっている人は、無視できないよ。共産党でもチラシは受け取る。議員本人がいない場合は無視しちゃうけど」と言っていた。

後半は全員が5組に分かれてグループ討論。それぞれの組に議員フォーラムの同人議員がコーディネーターとしてついて、出た意見を簡潔にまとめたものをポストイットに書いて、ボードにはっていくという、企業などではよくやるスタイル。
不慣れなところもあったが、「バッジをつけない主権者」も積極的に発言した。議会改革については、まだ議会そのものが「市民に見えていない」ということもあって「?」という点もあったが、「ローカルマニフェスト」「議会改革」というテーマを、一般向けに普及していく試みとして、今後もさらに工夫を重ねていく価値は十分あるだろう。


呉竹会・アジアフォーラム
8月8日、呉竹会アジアフォーラム。
頭山満翁の精神の現代的意味を問い、それを復権しようとする呉竹会。この日はその三周年記念の会でもある。呉竹会・頭山興助会長と戸田代表との対談が「日本再生」327号に掲載されたが、この日はそれも参加者に配布され、藤川事務局長から、経緯も含めて紹介があった。

メインの講演は、西部邁氏。その前の「来賓」あいさつの一人として、戸田代表が登壇。
頭山精神を現代に復権する意味について、熱弁をふるった。


マニフェストの伝達能力はいかに深められるか
〜7・15第二回京都・戸田代表を囲む会 〜
03年統一地方選挙にローカル・マニフェストが導入されてから3年。
マニフェストは必要性の是非の段階から、その伝達の問題にステージが完全に変わった。
今回の「戸田代表を囲む会」では、ローカル・マニフェストを持ち込む三年間の活動及び政治環境の違いから生まれた「格差」を、住民自治の深化と政党政治のインフラ整備という政治市場での協働を通じて、再統合していく”すべ”が示された。

おんづか功・同人(京都市会議員)から、「四回大会のまとめの挨拶では、ローカル・マニフェストを広めるために有権者としてやるべきことがあると訴えた」「(四回大会で議論された)住民自治を深めるための議会の役割を、京都市会でも追求している」「民主党京都では政治スクールで統一地方選挙に向けてローカル・マニフェストづくりに取り組んでいる」と報告をうけたあと、木村正治・同人(東大阪市議)、佐野英史・同人(奈良県三郷町議)から現状報告がつづき、最後に戸田代表より「マニフェストの伝達能力はいかに深められるか」として、つぎのような内容の提起があった。

「(四回大会の)問題設定は、二元代表制下の自治分権・住民自治をいかに深めるか、その目的から議会をいかにマネジメントするか。二元代表制のもとでの議員活動の型を身につけたものがガバナンスを握ることになる。三年間で、議員活動と政治環境のちがいで「問題設定の差」が出ている。これからは、議員にとって”商品”のマニフェストを売り込む伝達能力の差になる。政治的格差の明らかな対象に”自分の考えを伝えよう”とするから誤る。”いかに間違わないよう理解してもらえるか”が決定的」。

今回の囲む会の内容を、9月「四回大会第一回総会」への組織化と議論につなげていきたい。

同人・杉原卓治

近・現代の先人から何を学ぶか
5月30日、頭山満翁の孫にあたる頭山興助氏と戸田代表が「頭山満生誕150年」を記念して対談。
内容は「日本再生」327号をじっくりご参照いただくとして、少しご紹介を。

頭山満と聞いて「ああ、あの人」と分る人は、ほとんどいないだろう。戦後のなかでは、いわば「消し去られた」存在といってもいい。名前を知っている人でも、ほぼ間違いなく「あの軍国主義者の」とか「右翼の源流の」というだろう。

ここに「戦後のうつろ」がある。
対談のなかでも触れられているが、近現代のわが国の苦闘の事実が、何一つ継承されていないのだ。
頭山氏は、頭山満とはいかなる存在かを、右にも左にも偏することなく、あるがままにとらえようとしてきた。

たしかに玄洋社などが掲げたアジアとの連帯・興亜論は、結果として、大東亜戦争へと結実する流れのひとつに組み込まれたといえるだろう。しかし当時、欧米列強の植民地化に抗して、いかに自国の近代化を進め、独立自尊を手にするか、として苦闘した先人たちの、あるがままの姿を、結果解釈や後知恵からあれこれ評論することほど、おろかなことはない。

「勝てば官軍」史観とでも言おうか。戦前の軍国主義者が、戦後は一夜にして赤旗を振り、レッドパージの後は反共主義者になる。これでどうして「変わらぬもの」「真なるもの」が見えようか。

頭山氏は、戦前は戦争バブル、戦後は経済バブル、そして今は政治バブルと喝破された。
いつの時代にも、そうした「バブル」に流されない人間形成とはなにか。
その一端をぜひ、この対談から感じ取っていただきたい。

「パブリックの主権者運動 七つの原則の六」。政治評価なんぞは時代が変われば変わるもの。時代を超えて変わらぬもの、真なるも のを求めていけば、次世代に何かは伝わる。

(写真 頭山興助氏・左 戸田代表・右)


第12回関西政経セミナーを開催
 4月23日、京都市内で第12回関西政経セミナーを開催。80名の参加で、日本の外交赤字をどうするか?を テーマに、フロアからの発言を含め活発な議論をおこなった。
 講演は、村田晃嗣・同志社大学教授。「日本のアジア外交と日米同盟」について、日本外交の歴史的教訓 から「自省心をもったリアリズム」「弱点を強みに転じる戦略性」が外交論の出発点として強調された。 福山哲郎・参議院議員は「小泉内閣5年間に蓄積された外交赤字」の側面から、戸田代表からは、日本でも「自 制心ある戦略外交」の条件は歴史的に成熟していること(「ミドルパワー外交」等)、また千葉7区補選にも触れて 「主権者の中に政権選択可能な民主主義制度を望む、従来なかった価値判断が入った」とコメントがあった。  つづいて京都青年学生読者会のメンバー4名からの「質問」に応えるかたちで、国際政治における「価値の共有」の 重要性が、「東アジア共同体」を語る際の「課題先進国(環境や人権)」としての日本の戦略的立ち位置についての 議論が深められた。

 セミナーの最後に、次期総選挙の民主党公認内定(大阪14区)候補・長尾敬同人から国民協議会の活動へ呼び かけがされたあと懇親会に場を移し、公務から駆けつけた尾立源幸・参議院議員の乾杯の発声の後、統一地方選 挙に向けた各地の自治体議員・予定候補からの活動報告や、10名の京都読者会メンバーを中心に30名ほどの青 年学生参加者からの発言を次々受け、6月18日の「四回大会」での再会を約した。

がんばろう、日本!国民協議会・同人
杉原卓治


「呉寄南さん」
 4月4日、上海国際問題研究所の呉寄南・日本研究室主任がみえる。
 今回は上海日本研究交流協会副秘書長の陸慧海さんも一緒。

 前回見えたのははたしか、総選挙の後だったか。
 今回は、小泉政権五年間の評価(改革は進んだか)や、民主党の代表選と自民党総裁選の行方などについて、いろいろと質問がでた。
 今週末、下関を通って福岡から上海に帰られるとのこと。下関には、下関条約調印の場所を見るために立ち寄るとのこと。福岡から上海はなんと一時間!

 写真左から、呉寄南氏、戸田代表、陸慧海氏


「快気祝い」
 3月14日、定例講演会(「格差社会とは何だろう」)終了後、市ヶ谷事務所にて、日 比野・同人、飯田・同人の「快気祝い」を兼ねて二次会を開催。
日比野・同人は昨年秋、ポスティング(手塚さんのタウンミーティング)中に足を滑 らせて骨折。飯田・同人は一昨年、長年の不摂生がたたって脳梗塞で倒れてからの 「奇跡の復活」である。鈴木烈・同人は、「飯田さんが倒れて、一時はどうなること かと思ったが、総選挙と葛飾区長選と、選挙のなかでみるみる復活した」と述べた。 加齢による体力の衰えはある程度、やむをえない自然現象だが、だからこそ「気力」 「執念」が何よりもものを言う。
日比野・同人は母親の介護をしながら活動に復帰、飯田・同人もタクシー運転手とし て自活しながら、活動に復帰。団塊世代、まだまだやるべきことはある。

「大恩人・野上先生」
 三十年近く、戸田代表の活動を物心両面にわたって支えていただいてきた大恩人、野上耀三先生(東大名誉教授)。
昨年秋に脳梗塞で倒れられ、今はリハビリ中のところを、お見舞いがてらご自宅に 伺った。
米寿を迎えられる先生は、思ったよりもお元気そうで、一安心。長い間のご無沙汰を お詫びしつつ、最近の活動などについてご報告した。

野上先生は、夏目漱石の弟子としても知られる作家・野上弥生子と、能の研究でも知 られる法政大学学長・野上豊一郎との間に生まれた三男。野上弥生子、佐多稲子、宮 本百合子といえば、プロレタリア文学を含む戦前の自由主義的女流作家を代表する。 この三人が縁側かなにかで語り合う短編(野上弥生子)は、細かな内容は忘れてし まったが、同時代人としての三人の息遣いが感じられたという記憶がある。

そんな縁もあって、野上先生は七十年代から八十年代にかけての革新統一運動にもか かわってこられた。同時に戸田代表の歴史発想や思想性に対して、時に人生の先達と して、時に支え手として、深く理解してこられた。民主統一同盟への改組のころ、懇 親会のような席でのあいさつで、野上先生が「戸田さんが何を言おうとしているの か、料理長の手元を見つめて次に何をすべきか考える助手のような気持ちで聞いてい る」というようなことを述べられたのを、今も覚えている。

リハビリといっても、もう200メートルくらいはちゃんと歩ける(今の段階では、そ れ以上は無理をしないように、というのが医者の指示)とのこと。どうかこれからも お元気で、この活動を見守っていただきたいと思います。

(写真 左から三枝子夫人、戸田代表、野上先生)


『日本再生』京都青年読者会初代幹事青木純平さん、安藤雄健さんを「送る会」
 3月16日、京都市内にて、京都青年読者会初代幹事の青木さんと安藤さんを「送る会」を開催。

青年読者会のきっかけは、一昨年に遡り、民主党長島昭久衆議院議員事務所でボランティアをしていた青木純平さんが、「がんばろう、日本!国民協議会」の戸田代表や、まるさん(丸橋同人)と出会ったことにはじまる。

その後、関西政経セミナーへの学生の組織化、関西読者会への参加をつうじて京都でも学生を中心とした「読者会」を開催しようとなり、昨年4月に第一回を4名で開催してから、毎月の読者会、地方議員のパネル、戸田代表を囲む会、関西政経セミナー、望年会開催の中心を担ってきた。

青年読者会は参加者を学生に限定したものではないが、「大学卒業と就職」をひとつのけじめとして、大学院進学の安藤雄健さんとともに「送る会」を開催した。

二代目幹事は川田浩之君。


「第10回埼玉・戸田代表を囲む会」
 3月6日、越谷市中央市民会館で「第10回埼玉・戸田代表を囲む会」が「07年統一地方選挙準備とローカルマニフエスト」をテーマに開催され、県内地方議員や来年の統一地方選挙立候補予定者や市民など約30名が参加した。
ゲストスピーカーとして講演を予定していた東京都議会議員の柿沢未途氏は、オリンピック招致を巡り、民主党都議団の最終結論の会議が沸騰し、政調会長の要職のため、参加できなくなった。
このため文字どおり「戸田代表」を囲む会となり、これまで以上に集中した会となった。

くわしくは「サロン・ド・アンクルズ」を参照してください。


「やってくれたね、文春さん」
 でたぁぁぁぁぁ。
 先週末から全国各地をかぎまわり、月曜日からは永田町を渡り歩いて「取材」した、かの週刊文春の記事の中吊り広告です。

 中身はご承知のとおり、相も変らぬ誹謗中傷。
 扱いを見れば、官邸ネタと「バランスをとる」と称して、民主党も叩いたという体裁をとるための材料に使われたというところが実相か。
 このテの話は、何年も前からネット上ではゴロゴロしていたことは、誰でも知っている。永田町に出入りするマスコミ関係者の間では「文春ともあろうものが、なんで今どき、こんな話に飛びつくのかねぇ」と言われていたとか。

 風のうわさでは、こんなところが実情のようだ。
 文春は「武部スキャンダル」を狙っていたが、永田クンのおかげで下手に出せなくなった。ならばと、民主党叩きの材料を探していた。そんなところへ、フリージャーナリストなる者から、「民主党に接近する極左」なるネタが持ち込まれた。永田クンがひっかかったように、永田町にはこのテのガセネタ、中傷ネタはゴマンところがっているし、そういうものを売り歩く、うさんくさい連中もたむろしている。このフリージャーナリストなる者も、そこらじゅうの週刊誌に「このネタ買わない?」ともちかけたが、どこも取り合わなかった。それを文春が拾ったと。

 文春といえば、それなりの看板のはずなのだが、最近、編集部員が大量に辞めて、何も分ってない「記者」がやっている、という話も聞こえてくる。これじゃ、何の「取材」にもなってないよね。こんなことやっていて、永田クンの二の舞にならなきゃいいけど・・・

 まあ、こっちもそれなりのケジメはつけさせてもらいますよ、文春さん!

 週刊文春への抗議声明


「第8回 関西・戸田代表を囲む会 新年会 を開催」
 1月28日大阪市内で第8回関西・戸田代表を囲む会と新年会を開催。政党政治と主 権者運動に問われる課題を明らかにし、約50名の参加者が今年を行動的にがんばる意 思を確認しあった。

冒頭、長尾敬同人(民主党大阪14区総支部長)より開会挨拶。「囲む会」の趣旨を 「来年の参議院選挙・統一地方選挙に向けて政党政治に問われる課題を明らかにす る」と提起。
つづいてパネルディスカッション風に、福山哲郎・参議院議員、尾立源幸・参議院議 員、樽床伸二前衆議院議員の三名のゲストから発言。民主党が目指すものについて、 まず樽床前議員から、政治は結果責任であり理念と考え方でだけ動くものではない、 四百年くらいの歴史スパンで考え、日本の近世以降の「官主導」の流れをひっくり返 し、うまくマネジメントしていくのが民主党の使命である。つづいて、尾立議員から 「民主党のイメージ」がないというのが欠点。改革に痛みがともなうのは当然で党内 外の「抵抗勢力」と「あるべき論」で議論を徹底してやることが重要。福山議員から は、民主党の役割は、自民党政治のツケを払拭することと、時代の転換に応じた新し い政治社会モデルを作っていく一つの挑戦である。戸田代表から、「民主党のイメー ジ」とは政権を狙える党かどうかということであり、国会の論戦の仕方も51%の有権 者を獲得するための構えに変わらなければならない、とコメント。ひきつづき、今年 をいかにたたかうかについて、「(小泉改革の)影の部分、負の連鎖にスポットをあ てていくのが国会のポイント。統一地方選挙にはまずよい候補をたて、地域から歩い ていく」(福山議員)「戸田代表から『功と罪』といわれたが、税のありようを変え なければ、9割の負け組みと1割の勝ち組という格差が固定化される。チャレンジで きる社会経済制度を」(尾立議員)「憲法改正の国民投票法の整備は、国民主権に とって不可欠」(福山議員)。また、佐野英史同人(奈良県三郷町議)から「民主党 を地域住民に意識させるのは、民主党の看板を背負った地方議員の活動である。次の 政権選択選挙に向けた基盤整備として今年をたたかいたい」と発言。

戸田代表から、「まず、政治論戦の性格と役割とはなにか。主権在民における権力闘 争とは、政府をつくる闘争。通常国会をどうマネジし、どこまでの層を政治権力の基 盤として組織していくのか。51%までを獲得していくためには、世の中の不条理を感 じているひとたちを的確に世直しに参加させていくことが決定的。日本ではじめて、 小泉改革の影の部分を主権者として意識することがはじまっている。社会の二極化の 格差をどのようにマネジし、選択・責任・連帯社会にするためになにをなすべきかと いう問いである。自分が選択した人生を『勝ち負け』とは言わない。機会の不平等を 是正し、不均衡を埋めるセイフティネットとは、構想力や社会的スキルを上げるため の社会的サポートのことになる。選択し、挑戦できる社会の公正に主権者自身が責任 をもち、政府や自治体の役割も問う。新しい社会連帯が生まれる」と提起された。 最後に、京都青年学生読者会の青木幹事から「義務を自覚し、夢や目標を持つ人が高 貴であると『ノーブレス・オブリージェ』を実践していきたい」と読者会への参加よ びかけがあった。

 ひきつづき、約40名の参加で「新年会」を開催。嶋野浩一朗・摂津市議はじめ、地方 自治体議員選挙に挑戦する『読者会』の同人・会員から発言を受けたあと、学生や バッチをつけない青年を中心に、選択社会をいかに生きるかの交流を行った。

以上・文責 杉原卓治

関西では、4月23日(日)午後4時から京都センチュリーホテルで、第12回「関西政経 セミナー」を、村田晃嗣・同志社大学教授を講師に「アジア外交と日米同盟―日本の 外交赤字をどうするか」をテーマで開催する。 

                       

第12回 関西政経セミナー

と   き・4月23日(日)午後4時(セミナー終了後懇親会)3時開場
と こ ろ・京都センチュリーホテル(JR京都駅前)「瑞鳳の間」
講  師・村田 晃嗣( むらた こうじ )同志社大学教授 政治学
『アジア外交と日米同盟−日本の外交赤字をどうするか』
コメンテーター・福山 哲郎 参議院議員 参議院環境委員長
参加費・2,000円(終了後の懇親会飲食費とも一万円)学生 1,000円
主  催・がんばろう、日本!国民協議会
          電話  06−6910−5640    Fax  06-6910-5633


2005/1〜2005/12の《日記》はこちら
2004/5〜2004/12の《日記》はこちら
2003/9〜2004/4の《日記》はこちら
2003/2〜2003/9の《日記》はこちら
2002/7〜2003/1の《日記》はこちら
2001/11〜2002/5の《日記》はこちら